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【音作り】シンセで演奏する時は『最大同時発音数』を意識しよう

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みなさん「最大同時発音数」という言葉を聞いたことがありますか?

「え〜と、確か一度に同時に鳴らせる音の数だっけ?」

そうです!

最大同時発音数は「シンセサイザーで演奏したり音作りをする時に、必ず意識すべきシンセの掟」のようなもの。

キーボーディストとして、最大同時発音数を意識することは必須項目となります!

最大同時発音数とは?

その名の通り

「鍵盤を弾いた時に、一度に同時に鳴らせる音の数」

多くのキーボードやシンセサイザーは、一度に鳴らせる音数が機種によって決まっています。

最初は1音、つまり単音しか出せず和音が弾けなかったのですが、だんだんと発音数が増えていきました。

最大同時発音数は「ボイス数」とも呼ばれます。

基本的には、値段が高いスペックの高い機種になっていくと同時発音数も多いです。

では早速ですが

最大同時発音数の考え方、計算の仕方について見ていきましょう。

最大同時発音数の計算の仕方

例) 最大同時発音数:5

シンセサイザーのスペック表を見たときに、例えば最大同時発音数が「5」と書いてあった場合

ドレミファソ ラシド と順番に弾いていき、なおかつ鍵盤から指を離さない状態で「ラ」を弾いた時に、最初に弾いた「ド」の音が消えます。

ドレミファソで5音使用しているからで、ラの音が6番目の音になるからですね。

現在主流のシンセの平均発音数は?

最大同時発音数は一昔前はスペックの高いキーボードやシンセに採用されていました。

しかし今では技術の進化により、エントリーシンセでも「128音」で対応しているものばかりです。

こちらはRoland JUNO-DS の最大同時発音数

つまり、普通に弾く分には全く気にする必要なく弾くことが可能になってます。

では、今回のテーマであるように

「どう言ったときに発音数を注意、意識していくのか?」と言うことに触れていきます。

ダンパーペダルを使う場合

ピアノの音色を弾く時には、通常ダンパーペダルを踏んで音を持続させる表現を行います。

そのとき、基本的には両手は10本の指がありますが、ペダルを踏みながらフレーズを弾いていく事によって20音、30音と音が混ざっていきます。

ですが、まだこれでも相当弾かなければ、最近の128音にはまず到達しないので心配はありません。

(中古で古い電子ピアノや、シンセを弾くときには発音数が少ない機種もあるので注意しましょう)

 

そこで意識していきた部分が、

「シンセサイザーで複数のサウンドをレイヤー、スプリットする時」になります。

キーボーディストはオリジナル音色や、レイヤーされたプリセットを扱う時に、同時発音を意識すべきなのです。

レイヤー、スプリット時に発音数を気にかける理由

例えば、レイヤー機能を使って2つの音色を混ぜて弾く場合、単純に同時発音数を「2倍消費」します。

ピアノ+ストリングスであれば4音弾いたら8消費します。

ダンパーペダルを使えばさらに消費しますね。

 

スプリットで左右に振り分けて弾く場合も、同じ要領で2倍消費します。

2音色レイヤーしたサウンドを、さらにスプリットで左右に振り分ける場合

左手でコード 3音=6音

右手でフレーズ 1音=2音

瞬間では8音となりますが、これは最低限のレイヤースプリットになります。

 

右左でそれぞれ4音重ねた音色をスプリットする場合

左手でコード 3音 4x3=12音

右手でフレーズ 1音 1x4音=4音

瞬間の同時発音数は最低で16音ですね。

マルチティンバーシンセの考え方

マルチティンバーとは、複数の音色を同時に鳴らせる機能で今では当たり前の機能だったりします。

例えば、

1つしか音を扱えなくて、1度に同時に弾ける音が5音という意味と

5つ違う音を重ねて、1音しか弾けないのとは結果が同じでも、意味が違ってきます。

「ふむふむ、シンプルな音で和音を弾くのか、色々重ねて個性的な音色を作って1音弾くかの違いだね」

そうです、ちょっとややこしい難しい話ですが、

今ではスペックは余裕なので気にしなくてもいいのですが、意味だけ理解しておいて損はありません。

同時発音数が少ない時代のシンセ

少し話が脱線しますが、

例えば、昔のアナログシンセサイザーは発音数が「1」でした。

こういったシンセは「モノフォニックシンセ」と呼ばれていて、単音しか弾くことが出来ずコード(和音)が弾けなかったのです。

具体的なシンセを挙げるとMOOG社の「Minimoog」と言うシンセが有名ですね。

Minimoogはシンセが巨大だった頃、シンセの持ち運びを可能すべく開発され、プレイヤーに広く普及したアナログシンセの代表作です。

同時発音数は1音で単音でしか出ませんが、動画を見てもらうとわかる通りすごく分厚いサウンドが出せます。

現在普及しているデジタルシンセと違い、メンテナンスが必要なシンセで価格も高いですが手放せないプロも多いようです。

 

そんな単音シンセが進化していき、Sequential Circuits社から「Propehet 5」と呼ばれるアナログシンセが登場しました。

最大同時発音数が「5」なので、Prophet 5 というネーミング。

YMO出身の作曲家「坂本龍一(教授)」さんが愛用していたことで有名ですが、シンセサイザーで和音が弾ける画期的なスペックだったようですね。

他にもポリモジュレーションと呼ばれるシンセとしての機能も優れていて、こちらも中古で高いですがプロから人気のある機種です。

 

話を戻して、

単音でしか音が出ないことを「Monophony(モノフォニー)」

和音が出せることを「Polyphony(ポリフォニー)」と呼びます。

モノフォニックシンセは「単発音のシンセ」最大同時発音数:1

ポリフォニックシンセは「複数発音のシンセ」最大同時発音数:2〜

ぜひ、シンセのスペック面での代名詞で使う言葉になりますので覚えておきましょう。

終わりに

記事でもお伝えした通り、現在主流のデジタルシンセの最大同時発音数は「128」とかなり余裕なスペックです。

ですが、もしかすると昔の古いシンセをオークションや楽器屋で中古購入することもあると思います。

そう言ったとき、是非とも同時発音数を気にかけて欲しいと思います。

サウンドが個性的で分厚い代わりに犠牲になるものがあったりと、そこがシンセの個性であり歴史でもあります。

この考え方を理解しておけば、制限の中で表現する発想が生まれると思います。

音切れしないようにしていきましょう!

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